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タイムライン ​

タイムラインでは、画像・動画・音声などを時間軸に配置して、一つの映像を作ります。字幕や図形を重ねたり、エフェクトで下の映像を加工したり、Visual Moduleで組んだ処理を決まった時間だけ動かしたりできます。

シーン・レイヤー・クリップ ​

タイムラインは、次の3つの単位で構成されます。

単位役割例
シーン(Scene)一つの時間軸と画面サイズを持つ、レイヤーのまとまり本編、オープニング
レイヤー(Layer)素材や処理の種類、見た目・音量などの設定を持つ段背景動画、タイトル、BGM
クリップ(Clip)レイヤーを表示・再生する時間範囲タイトルを2秒から5秒まで表示する区間

例えば、10秒のシーンに次のようなレイヤーを置けます。映像は下の段から上の段へ重ねます。

上下の順序レイヤークリップの範囲
上タイトルのテキスト2〜5秒
中背景の動画0〜10秒
下BGMの音声0〜10秒

この場合、2〜5秒の間だけ背景動画の上にタイトルが表示されます。音声レイヤーは画像を出力しないため、映像を隠しません。

グループを除くレイヤーには、複数のクリップを置けます。同じレイヤー内ではクリップ同士を重ねられませんが、終了と開始をぴったり接触させることはできます。同じ時刻に複数の素材を表示するには、別のレイヤーを使います。

レイヤーで共有する設定 ​

レイヤーの名前・パラメータ・キーフレーム・合成設定・音量は、同じレイヤー内のクリップで共有します。例えば、画像レイヤーの不透明度を変えると、そのレイヤー内のすべての画像クリップに適用されます。

画像・動画・音声の素材や、シーンレイヤーが参照するシーンはクリップごとに選びます。一方、テキストの本文、シェイプの種類、エフェクトの種類、Visual Moduleの定義や参照先はレイヤーの設定です。クリップごとに別の設定が必要なら、レイヤーを分けるか、対応するパラメータにキーフレームを使います。

クリップがない区間では、そのレイヤーは映像や音声を出しません。最後のクリップを削除してもレイヤーやキーフレームは残るので、同じ設定のままクリップを追加し直せます。

シーンを管理する ​

タイムライン上部の Scene メニューで、編集するシーンを切り替えたり、New Scene からシーンを追加したりできます。隣のメニューには、名前変更・複製・削除と Scene resolution(解像度設定)があります。他のシーンから参照されているシーンは削除できません。

シーンの長さは、そのシーン内のグループの子孫も含めたクリップのうち、最も遅い終了時刻までです。クリップがなければ0秒です。キーフレームだけを後ろに置いても、シーンは長くなりません。

解像度はプロジェクトの基準サイズに合わせるか、幅と高さを指定します。別のシーンに配置した場合も、「プロジェクトに合わせる」は親シーンのサイズではなく、プロジェクトの基準サイズを使います。

シーンを別のシーンの中で使う方法は、シーンレイヤーを参照してください。

レイヤーを追加する ​

タイムラインの +(Add Layer) から種類を選びます。グループ以外の新しいレイヤーには、現在のシーク位置から標準で5秒のクリップが作られます。動画・音声の素材が5秒より短い場合は、素材の長さまでになります。

種類主な用途
画像写真・ロゴ・背景などの静止画を表示する
動画動画素材の映像と音声を使う
音声BGM・効果音・録音を再生する
テキストタイトルや字幕を描く
シェイプ楕円や長方形を描く
エフェクト一つのエフェクトで映像を生成・加工する
Visual Module(インライン)そのレイヤー専用のノード構成を作る
Visual Module(参照)プロジェクト内のVisual Moduleを再利用する
グループ同じシーン内のレイヤーをまとめ、合成設定や音量を一括で調整する
シーン別のシーンを映像・音声として配置する
VOICEVOX読み上げ音声と字幕を作る

レイヤーを選ぶと、詳細パネルで名前や種類ごとの設定を編集できます。レイヤーの並び替えで、映像を重ねる順序や、エフェクトが受け取る下層の内容が変わります。

レイヤーは初期状態では折りたたまれており、新しく追加したレイヤーも折りたたまれます。レイヤー名の右にある矢印で、展開・折りたたみを切り替えられます。通常のレイヤーを折りたたむと、クリップを表示するメインレーンだけが残り、キーフレームレーン・Clip timeの目盛り・VOICEVOXのSpeechレーンは非表示になります。グループを折りたたむと、子レイヤーが非表示になります。折りたたんでも映像や音声の出力、キーフレームの効果は変わりません。

レイヤーの名前の行をクリックしてから、Shiftを押しながら別の行をクリックすると、間のレイヤーも含めて範囲選択できます。続けてShift+クリックすると、同じ起点から選択範囲を変更できます。折りたたんだグループ内の子レイヤーは範囲に含まれません。Ctrl/Command+クリックでは個別に選択・解除でき、Ctrl/Command+Shift+クリックでは既存の選択に範囲を追加できます。

レイヤーの名前の行を右クリックすると、Group(グループ化)・Rename(名前変更)・Duplicate(複製)・Delete(削除)のメニューが開きます。選択済みの行を右クリックすると選択中のレイヤー全体が対象になり、未選択の行ではそのレイヤーだけが対象になります。Renameは単一選択時だけ表示され、Groupは同じ階層で連続するレイヤーを選択した場合に使えます。複製は元レイヤーのすぐ上に配置され、グループの子レイヤーも含みます。複数レイヤーの複製・削除も、一回のUndoで元に戻せます。

グループでまとめる ​

同じ階層で連続するレイヤーを複数選択し、Group でまとめられます。グループ内にさらにグループを作ることもできます。グループの行に表示される帯を左右へドラッグすると、子孫のクリップとキーフレームをまとめて移動できます。帯の長さは変更できません。詳しくはグループレイヤーを参照してください。

クリップを編集する ​

クリップを選択すると、詳細パネルに開始時刻や長さが表示されます。数値入力の時間単位はミリ秒(ms)です。1秒は1000msです。

操作変わるもの
クリップ本体を左右にドラッグ/Start を変更シーン上の配置位置。使う素材の範囲は維持する
左端をドラッグ/Trim start を変更開始位置・長さ・内容オフセット。後ろの終了位置を維持する
右端をドラッグ/Duration を変更長さ。開始位置と内容オフセットを維持する
レイヤーのクリップ用レーンの空白をダブルクリックその位置にクリップを追加する
クリップの右クリックメニューの Delete/Remove Clip/選択中にDelete・Backspaceクリップを削除する

空白への追加は標準5秒で、次のクリップまでの空きや、動画・音声の素材長に制限されます。移動やトリムでも、隣のクリップを押し出したり追い越したりはしません。画像やVisual Moduleなどの生成系クリップは、現在、左端を前へ延ばす操作に対応していません。

Shift・Ctrl・Commandを押しながらクリップを選ぶと複数選択でき、まとめて移動できます。複数移動では間隔を保ち、すべてのクリップが収まる範囲内で移動します。配置位置や長さは整数ミリ秒で扱い、長さは最低1msです。

選択済みのクリップを右クリックすると、Delete で選択中のクリップをまとめて削除できます。未選択のクリップを右クリックした場合は、そのクリップだけが対象になります。複数クリップの削除も、一回のUndoで元に戻せます。

クリップを移動すると、移動開始時にその区間内にあるキーフレームやVOICEVOXの発話キーも同じ量だけ移動します。終端ちょうどのキーも追従しますが、同じレイヤーの次のクリップがその時刻から始まる場合は、次のクリップ側として扱います。

同じパラメータやSpeechレーンの動かさないキーとの間には100msを残し、追い越せない位置でクリップごと止まります。開始時から100ms未満なら、その間隔を下限にします。複数選択では全対象を同じ量だけ動かし、キー同士の間隔を保ちます。

トリムではキーを移動しません。トリムで区間外になったキーは、その後クリップを移動しても追従しません。また、区間外のキーとの補間や、区間より前から続く発話の再生位置まで維持する操作ではありません。

タイムラインの背景を押すと、その時点で選択が解除されます。そのままドラッグすると、範囲内のクリップやキーフレームを選択できます。Shiftを押しながら操作すると、既存の選択を保持して範囲選択できます。

コピーと貼り付け ​

クリップを選び、Ctrl+C/Ctrl+V(macOSではCommand+C/Command+V)でコピー・貼り付けできます。コピー元と同じシーン・同じレイヤーへ、先頭のクリップが現在のシーク位置に来るように貼り付けます。複数クリップの間隔と、それぞれの素材・内容オフセット・長さを維持します。

一つでも既存クリップに重なる場合は、全体を貼り付けません。レイヤーの設定やキーフレームはクリップと一緒にはコピーされません。

現在の制約

クリップのレイヤー間移動・分割・スリップ編集・再生速度を変える時間伸縮には未対応です。

シーン上の時刻と内容時刻 ​

シーン上の配置位置と、素材のどこを使うかは別の情報です。Content offset(内容オフセット)は、クリップの先頭で使う素材側の時刻です。

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内容時刻 = 内容オフセット + 現在のシーン時刻 − クリップの開始時刻

例えば、シーンの5秒に始まる動画クリップの内容オフセットが2秒なら、シーンの6秒では動画の3秒の位置を表示します。動画・音声の再生位置、子シーンに渡す時刻、Visual Module内部の時間は、この内容時刻を使います。

一方、レイヤーの不透明度・位置・音量・公開パラメータなどのキーや式は、所属シーン上の時刻を使います。クリップの移動時には追従対象のキーの時刻を書き換えますが、式の時間基準は変わりません。詳しくはパラメータの時間と参照範囲を参照してください。

クリップの終了時刻ちょうどでは、そのクリップは無効になります。例えば0〜3秒と3〜5秒のクリップを接して置くと、3秒では後者だけが使われます。

映像を合成する ​

映像は透明な背景から始まり、有効なレイヤーを下から順に合成します。画像を出力するレイヤーの Compositing で、合成方法・不透明度・変形を設定できます。

通常合成と置き換え ​

Blend mode の初期値は通常合成(normal)です。レイヤーの透明な部分から下の映像が見えるので、タイトルや図形を重ねる用途に向いています。乗算や加算など、色の混ぜ方を変える合成方法も選べます。

置き換え(replace)は、レイヤーの出力を、背景まで含めた完成映像として扱います。Opacity が1なら、透明部分も含めて下の映像を置き換えます。0なら下の映像のまま、途中の値では下の映像とレイヤーの出力の間を補間します。

例えば、下の動画全体を加工するエフェクトやVisual Moduleには置き換えが適しています。背景を含んだ出力を通常合成すると、その背景をもう一度重ねることになり、半透明部分の見た目が変わる場合があります。

クリップがないレイヤーは合成を行いませんが、有効なクリップが透明な画像を返す場合は合成します。置き換えでは、その透明な画像によって下の映像も透明になります。

Fitと変形 ​

素材は Fit で画面に合わせてから、Origin を支点に拡大縮小・回転し、その支点を Position の位置へ配置します。

設定意味
Fitcontain は縦横比を保って全体を収める(初期値)。cover は縦横比を保って画面を埋め、はみ出しを切る。stretch は画面の縦横比に合わせて伸縮する
Position支点を置く画面上の位置。中央が [0, 0]、左下が [-1, -1]、右上が [1, 1]
Origin素材内の支点。透明な余白も含む素材全体の中央が [0, 0]、左下が [-1, -1]、右上が [1, 1]
Scale横・縦の倍率。[1, 1] が等倍、負の値は反転、いずれかが0なら透明
Rotation時計回りの回転。値1が180度、2が360度
Opacity不透明度。初期値は1

例えば、Origin = [-1, -1]、Position = [-1, -1] にすると、素材の左下をシーンの左下に合わせられます。Originは回転の中心だけでなく配置にも影響するため、回転や倍率を変えなくてもOriginの変更で映像が動きます。

変形はレイヤーが出した画像全体にかかります。背景を加工するエフェクトの場合も、作用する場所だけを動かす設定ではありません。加工位置だけを変えたい場合は、エフェクト内部の位置や範囲のパラメータを使います。また、Scaleを変えても描画解像度自体は変わりません。

音声とプレビュー ​

音声・動画・シーン・VOICEVOXのレイヤーは、Audio → Volume で音量を調整します。1が元の音量、0が無音です。複数のレイヤーの音声は、それぞれの音量を適用してミックスします。映像のOpacityは音量を変えません。

タイムライン上部の Preview でタイムラインの表示に切り替え、再生・一時停止やシークで確認します。フレーム送り・前後のキーへの移動、Snap Settings によるスナップ設定も利用できます。CUE は押している間だけ再生し、離すと試聴開始位置へ戻ります。

プレビューのヘッダーには、現在表示しているシーンの名前が表示されます。名前をクリックすると、Scene の一覧から表示するシーンを切り替えられます。Visual Module の一覧から対象を選ぶと、LIVEプレビューに切り替わります。

最初の編集例 ​

  1. Assetsパネルの Add asset で、背景に使う画像を読み込みます。
  2. シーク位置を0秒にし、Add Layer → Image でその画像を選びます。
  3. シーク位置を2秒にし、Add Layer → Text でタイトルを作ります。フォントの読み込みと選択はテキストレイヤーを参照してください。
  4. テキストレイヤーを画像レイヤーより上に置き、クリップの右端を表示したい時刻まで調整します。
  5. テキストレイヤーのOpacityにキーを設定すれば、フェードインも作れます。

素材を配置してから、表示期間・上下関係・パラメータの順に調整すると、結果を確認しながら編集できます。

Glitch Studio User Guide